懲戒解雇に際して、退職金不支給を無効としたトヨタ工業事件

 この事件は、管理職が主催した花見に未成年者を参加させた事等について、会社が問題としたところ、これに反発した部下が集団で出社を拒否したことから始まりました。
 部下の集団出社拒否の責任を取らされる形で管理職が懲戒解雇され、退職金も不支給とされました。
 怒り心頭になったのは、懲戒解雇された管理職です。
もっとも、この管理職は、こんな会社にイヤ気がさしたのでしょうか・・・解雇自体は争わなかったのです。(戻りたくなかったんでしょうね・・・きっと)
懲戒解雇になり、退職金までパーになったことには我慢ができなかったのでしょう。

 判決では、この管理職は部下を扇動したわけでもなく、過去の労働に対する評価をすべて抹消させてしまうほどの著しい不信行為があったということはできず、退職金不支給事由となるような懲戒解雇事由が存在するということはできないとしたのです。

 この懲戒解雇についての判決は、不支給規定があったとしても、懲戒解雇に伴い退職金を不支給とするためには、永年の功労を抹消してしまうだけの著しい不信行為が必要であるとの判例の立場をとりました。

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